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「生命保険契約紹介制度」により判明した予想外の財産
2025.09.01
相続についてお悩みの方
私たち税理士事務所には、日々さまざまな相続のご相談が寄せられます。
今回ご紹介するのは、「生命保険契約照会制度」の利用により、思いがけない財産が見つかった事例です。
K様は、亡くなられた元ご主人の相続についてご相談に来られました。
法定相続人はお二人の息子であるY様です。
ところが、お二人とも元ご主人の保有財産についてはほとんど把握されておらず、通帳や書類も散逸している状態でした。
弊所では、まず財産の全体像を把握する必要があると判断し、信頼する司法書士法人をご紹介、財産調査と相続手続きを依頼しました。
調査の過程で、元ご主人の通帳に「保険料支払い」と思われる記録が見つかりました。
しかし、契約内容や保険会社の情報は不明でした。
そこで、司法書士法人に「生命保険契約照会制度」の利用をお願いしました。
この制度は、生命保険協会を通じて複数の保険会社に契約の有無を一括照会できる仕組みで、相続時の財産把握に非常に有効です。
照会の結果、K様が受取人となっていた生命保険契約の存在が判明しました。
保険会社との手続きを経て、K様は約500万円の生命保険金を受け取ることができました。
K様は「まさか自分が受取人の契約が残っていたとは夢にも思わなかった」と驚かれつつも、非常に感謝されていました。
この事例は、「生命保険契約照会制度」の有用性を改めて実感させてくれるものでした。
相続財産の中には、本人や家族が忘れている契約が含まれていることも少なくありません。
通帳の記録や支払い履歴からヒントを得て、制度を活用することで、埋もれていた財産が明るみに出る可能性があります。
今後もこうした制度の活用を積極的にご提案し、ご家族の安心と納得のいく相続支援を目指してまいります。