大野会計コラム
税務調査の日数について
2024.12.10
税務調査について
先日、弊所のお客様であるA社に税務調査がありました。
その会社は取引規模もそれなりに大きな会社様でしたので、税務署側からは3日間の日程で税務調査行う旨の事前通知を受けました。
また、調査の効率化のため、総勘定元帳と仕訳日記帳をエクセル形式で調査の2週間前に提出し事前に内容を確認した旨のお話もありました。
A社及び弊所としては全面的に調査に協力するため、税務署から依頼されたデータをお渡しすることとしました。
これまでであれば、調査官は調査当日に初めて総勘定元帳などを目にすることから、会社に来てから確認作業が始まりますが、今回のケースでは事前に総勘定元帳などを確認することができることから、データをお渡しする際に3日間ではなく2日間で調査を終えていただけるよう依頼しました。
しかしながら、当初、調査官からは「日数についてはデータと、調査当日に証憑書類の量などを見てからにして欲しい」と断られてしまいました。
調査当日、調査官は事前に確認してきた総勘定元帳などをもとに質問をしてこられましたが、A社の経理担当者や我々が迅速に証憑書類の提示や、質問への回答をしたことから、1日目で大部分の質問に対応することができました。
2日目の朝に調査官が来られて、確認事項の進捗状況などをお聞きしたところ、2日目中には調査を終えることができる状況であったため、再度今日中に終わっていただけるようお願いし、調査官から了承を得ることができました。
2日目も初日同様、経理担当者と我々で、調査官の質問に対応し、実際に2日目で調査を終えることができました。
今回のケースでは、経理担当者が日ごろから記帳や資料整理をしっかりされておられたこと、事前に総勘定元帳などをお渡しすることで効率化が図られたことなどにより、調査の日数を1日減らすことができ会社様に大いに喜んでいただきました。
税務調査を受ける会社様は、税務調査に慣れておられないことから、精神的なストレスを感じられたり、調査対応により通常業務に支障が出たりといったことがあるため、1日でも早く終えることができ、そういったご負担を軽減することができたのではないかと思います。
事前通知で日数を告げられると、必ずその日数対応しなければならいように思われますが、こちらの対応次第では、今回のケースのように調査官に柔軟に対応していただける可能性があります。