大野会計ブログ

三本の矢

2014.10.08

大野会計ブログ

(的場 康志)

 

昨日、日本人3氏のノーベル物理学賞受賞が発表されました。
ノーベル物理学賞というと、ここ数年は、理論的な物理学の研究に対し授与されている
ようなイメージがありましたが、今回は、青色発光ダイオード、いわゆるLEDという身近な製品の発明に対して、授与されました。

 

赤色と緑色のLEDは早くから開発されていましたが、青色だけは多くの研究者が失敗する中、今回、受賞が決まりました、赤崎先生と天野先生が青色LEDを発明し、中村先生が実用化に成功されました。

 

光の3原色である、赤、緑、青がそろってはじめて、白色の光を作りだすことができることは、昔、理科で習っていましたが、今回、3番目の青色の開発に成功された先生が3人そろって受賞というのも何かの縁でしょうか。

 

思えば、「3」という数字は不思議な数字なのかもしれません。

 

アベノミクスのスローガンである「3本の矢」。
ご存じの通り、NHKの大河ドラマにもなりました、毛利元就が3人の息子に話したという、
1本の矢では簡単に折れてしまうが、3本まとまると簡単には折れることはないとの逸話は、昔、社会の歴史で習いました。
この場合の「3」は、「強固さ」を表しているといえます。

 

また、これらも、社会の政治経済や歴史で習いましたが、いわゆる3権分立、立法、司法、行政も、3者間の権力の分立をはかることで、抑制と均衡を図ることや、

あるいは、「三国志」で諸葛亮孔明が、劉備が、自らの軍師に迎いいれたいと要望した際に、魏、呉、そして、蜀の3国で、牽制と均衡を図る戦略、三国鼎立を披露した話など。
いずれも、「3」という数字により、均衡による「安定」を表しています。
(そういえば、孔明が劉備の軍師になる決意をしたのも「三顧の礼」でした)

 

そして、今回の青色LEDのように、光の3原色を混ぜ合わせると「白色」になりますが、絵の具の3原色を混ぜ合わせると「黒色」になるというのも、昔、理科や美術で習ったような。
赤、緑、青の「3」色が混ざり合うことで、まったく異なる「白」や「黒」に転じる。
これらは「3」による、いわば「変革」を表しているのでしょうか。

 

日本人3氏によるノーベル物理学賞受賞のニュースに湧く中、今宵は、月食が見られるそうです。

 

思えば、月食も、「月」、「地球」、「太陽」の「3」者によって、宇宙空間で織りなす壮大なバランスによって引き起こされる現象。

 

今晩は、色々と思いを巡らせて、月食を眺めたいと思います。