大野会計ブログ
ソニーが不動産事業を!
2014.09.01
大野会計ブログ
(大野 圭代)
先月、あのソニーが不動産事業を始め、銀座に1号店ができました。
不動産事業というのは、いまだ古い体質・商慣習の残っている世界で、売主・買主、貸主・借主が個人でバラバラと点在し、どちらかというとわからない点の多い不透明な世界です。
特に不動産の売買取引は仲介業者の担当者が両方の窓口を務めて双方から手数料をもらうため、利益相反の関係となり、交渉もしづらいのですが、ソニー不動産のビジネスモデルはこれを見直したそうです。
売主・買主双方に専任の代理人を立てるという米国流の新しい仲介の仕組みを導入しました。
そして手数料もこれまでの一律(3%+6万円)という「料率」から、「かかっただけの金額」で算出するなど価格破壊を狙っています。
「貸主の立場に立った賃貸マンション管理」も行うそうで、大変興味深いですね。
15年からネットでの不動産取引が解禁になるかもしれない、ということとも無縁ではなさそうです。
「ソニー不動産」と聞いた時は、エッと驚きましたが、よく考えてみると「ソニー生命」「ソニー銀行」ができた時も、世間からは驚きと批判的な目で見られていました。
しかし今ではエレクトロニクス界で苦境のソニー本体を支える大きな収益事業に育っていますから、ソニー不動産も何年かしたら業界で幅をきかせているかもしれません。
5年で全国展開、売り上げ目標は500億円だそうです。
それからソニーは他にも、薬局で調剤された薬の履歴データをクラウド上で管理する「電子お薬手帳」のサービスも関東で試験サービス中ですし、今後「介護」の分野にも切り込んでいくそうです。
何が本業なのか皆が忘れるほどソニーは進化していくようです。
でも生き残ることができるのは、進化できるものだけ…といいますものね。
急に異分野の仕事につく社員さんは大変でしょうけど!