大野会計ブログ

新しい健康診断の基準案

2014.05.09

大野会計ブログ

(大野 圭代)

先日新しい健康診断の基準案が発表されました。

 

人間ドックの受診者150万人のうち、持病がない人の測定値を使って解析されたもので、膨大なデータから得られた指標には重みがあります。

 

それによると代表的なところでは、最高血圧の上限は130から147へ、コレステロールの上限も年齢別・性別に基準が設けられ、以前のものと比べるとかなり緩和されたようです。

 

というか、20年~30年ほど前からジリジリ基準が厳しくなってきていたのです。

 

(私が病院に勤めだしたころ、高血圧といえば160以上でした。)

 

これまでの「基準」が少し異常なほど厳しかったので、やっとまともな流れになってよかった…とほっとしています。

 

これまでの、9割の人が基準値からはずれて「異常」とされる現象は、考えてみればおかしな話です。

 

普段元気で健康にもかかわらず、素直で真面目な人ほど心配になり、律儀に病院へ直行し、時間を費やしお金を払って、不必要もしくは過剰な「治療」を受けていた…かもしれません。

 

そして過剰な「治療」の不利益や危険性は誰も教えてくれないところが最も怖いことです。

 

今回の基準の見直しには製薬会社をいれなかったそうですが、そのことが何を示すのか…。

 

これからやってくる超高齢化社会に向けて、やっと国が医療費の削減に向けて動き出したようですが、必要な医療とそうでない医療を区別するのは容易なことではありません。

 

どちらにも偏りすぎない、ほどほどの医学常識を持つことが肝要ですね。(ムズカシイけど!)